~ 世界第二位・K2展望 キャメルトレッキング ㉒ ~

~ここは中国シルクロード(新疆ウイグル自治区)。 世界で2番目の高峰、
K2を見るべく、往復10日間のラクダの旅!
難所=標高4820mのアグラ峠越え、の後に出会ったその眺めとは!
先ずは高度順応のため、旅は天山山脈第一氷河よりスタートする。 ~

ここは天山第一氷河(標高3820m)! 新疆のウルムチから日帰圏内。
これからの旅が無事に成就するよう、先ずは高度順応に努めます!

この富士山を越える高所で、ゆっくりゆっくりと歩きます。
高度順応は最初か肝心。 けっして無理する必要はありません。
『 先は長いぞ。 まんまんで(慢慢的)! 』

氷河の舌端まで近づくと、こんなつららが!
氷河のつららとは、初めて見ました!

野生のシカにも遭遇! ちょっと得した気分で空路カシュガルへ。

ラクダの旅のスタート地、伊力克まではランクル(四輪駆動車)で600キロ。
途中にはまっ蒼な湖も!

キャンプ一日目。これから14泊します。もちろん風呂もなし!
高所では風邪を惹かないことが大事。(高度障害のリスクが高まります)
あと紫外線が強いので、皮膚を保護するためにも有効です。
大変乾燥した場所なので、それほど苦にはなりませんでした。
日中の暖かいときに濡れタオルで軽く拭くくらいが無難です。(ご参考まで)

キャメルトレッキング始まりの日。 来た来た! ラクダだ!

ラクダ使いの親方・ブライエおじさん!

相棒のダニエル。何と言ってもこの2人が頼り。 宜しくお願いします!

といった出会いでした。 お互いまだ人見知り(ラクダみしり?)。
15日後のお別れの日には、泣きだしちゃいそうになるのですが。。。。
明日からいよいよ本格的なラクダの旅。 今日はみんな早めに寝よう!

出発前に、全員で記念写真。
(私が15年間お世話になった懐かしの朝日旅行の名入り横段幕!)

『 イザ出発! 』 先陣を切るのは、今回最年長のKさん。

最初はやはり緊張しますね~。
ラクダ行で一番大事なのは、寝てしまわない事です。
まあ、馬でもなんでも。 落ちたら大変ですから!

ここが最後のおうち。この先は一軒の家もない無人地帯。。。
家族でお見送りしてくれました!

ところどころ小さな川が。この広い平たい道(?)は、実はK2など
8000m級のカラコルム山脈の雪解け水でできた川の河床です。
夏はこの幅で、とうとうと(いや、激流?)水が流れるんですね~!
平たく歩きやすいので、基本河床沿いに進む、というわけですね。

こんな感じで水もなんのその。
最初は緊張しますが、すぐに慣れてきますよ!
歩いて行くと、足がびしょ濡れになっちゃいますね。 ラクダで良かった!

だいぶ慣れて、人もラクダも(?) 笑顔が出てきました!

この区間は道が狭いので、ラクダを降りて歩きます。
標高も4000m近いです。ゆっくりゆっくりと歩きましょう。

歩いている姿、わかりますか?

心臓破りの登り道!

先陣のラクダが、後続を待ってます!

なにやら道に白いものが。。
雪か? 流れが夜中に固まった氷でしょうか?

ひるまず前進! K2が待っている!

砂漠ならぬラクダの雪中行軍!
実はこのラクダ達、寒さに強く雪道もへいきです。
そういえば砂漠などで見るラクダに比べて、毛が長いですよね。

如何でしょう? 毛が長いんです。それと荷物の一部になにか動物がいる?

そうです、ひつじです。
このルートには、途中に店もレストランも民家すらありません。
なのでテント、寝袋、食料、プロパンガス、ラクダ用の干し草など全て背負っています。
ちょっと可哀そうですが、後日我々の貴重なタンパク源となるのでした。。

今日のキャンプはここ。テントはできるだけ平らな場所に張ります。
左の石垣は、夏放牧するときに羊を中に入れておく囲いです。
明日はいよいよ難所・アグラ峠越え。
写真右上の雪道を登ってゆくことに。。。。
晴れることを祈って、おやすみなさい。

翌日、一面の雪道。そして登り。天気も微妙。
『 弱音を吐くな、K2がまってるぞ! 』
ま、我々は乗って(乗っかって)いるだけなんですが。

雪の登り道。ラクダ使いも振り返り振り返り、慎重に進みます。

もうすぐ頂上、というあたりで日が差してきました!

ついにアグラ峠(4820m) 到着! 思わずにっこり!

蒼天のもと、記念の写真!

Kさんもにっこり!

ラクダで下り坂は危ない(雪で地面の状態が見えない) ので、
ゆっくり歩いてアグラ峠を下っていきます。

アグラ峠を下ると、今までよりもっと大きな河床が見えてきました。
これがK2からの雪解けの流れでできたムスターグ河(本流)です。
右に行くとK2、そして左に行くとこれまた別の8000m峰3座が
控えております。
ちなみに全世界に8000以上の山は14座しかありません。
どっちに行くか? 『 今回は ⇒ でしょ! 』

本日のキャンプ地、紅柳灘。 紅柳という植物が沢山生えております。
本来もう少し先まで行く予定でしたが、親方がどうしてもここに泊まると、、。
つまりこの紅柳はラクダの食料になるんですね~。
『 たくさん食べてね! 』 明日も頑張って乗っけていただくのですから。

広大! 壮大! 蒼天!

この先を左に回り込んでゆくと、K2が遠望できる所があるとのこと!

壮大! 左下に我々ラクダ隊がおります。わかりますか?

野生のロバに遭遇!
逃げないです。まず人に会わないからでしょうか?
ロバと言うと黒か灰色と思っていましたが。。
生まれてから一度も荷物や人など乗せたことないんでしょう。
毛並みも美しく、堂々としていました!

近づくと、さすがに逃げていきました。
大自然の中、自由に生きる幸せなロバたちです。

広大、壮大、蒼天、わき上がる雲! 右下に我々のラクダ隊がいます!

ベースキャンプ (K2の氷河の舌端) までの5キロは歩き!

わずかずつK2氷河が見えてきました!

これが氷河の舌端。その上にうっすらとK2が見えています(右の山)!
もう一息、頑張れ!

『 ついに来たぞ! 』 8611m、世界第二番目の山が目の前に!

幸い日が差してきました! 氷河の舌端から溶けた水が流れ出しています。
この水があの広大な河床を作り出したとは!
壮大な自然の営みに驚嘆!

K2と一緒に記念写真!

もっと日が強まり、どんどんハッキリ見えてきました!

そして雪煙まで上がってくれました! まさに天の配剤!

氷河も一緒に、もう一枚!
迫力の雪煙! パキスタン側はすごい突風が吹いていることでしょう。

目的成し遂げ、ビールで乾杯!
夕食は、スタッフが豪華なシチュー料理でお祝いしてくれました!
なんせ重いプロパンガスのボンベまで運んでくれたんです。ラクダに感謝!

さあ、K2も見たし、おうちに帰ろう。

今回最大の難所の崖をよちよちと登る!

さあ、もう少し頑張ろう。ラクダが待っている!

河床が見えてきた。もう一息!

さあ、ラクダも見えてきた。 『 お、左の山はK2じゃないか! 』
来る時には天気が悪く見えなかったのです。

間違いありません。 K2です!!
下から見ると、より高さを感じますね!

雲一つ無い快晴! 神々しい限りです。 蒼天に感謝!

またまた横段幕の登場!

さあ、また5日間のラクダ行が始まる!

名残はつきない。が、これで撮り納め!

さあ、また河床へ。夏は激流で、絶対に歩けません。(今回は4月末出発)
安全に旅ができるのも、信頼できる現地スタッフの確実な情報のおかげです!

広大、巨大!

再び河床を引き返します。

河床を後にし、再びアグラ峠越え!
今後この河床を左に行く日が来るのでしょうか?
『 ガッシャーブルム1,2峰とブロードピーク、いつか会おう! 』
<2011年 ガッシャーブルム展望キャメルトレッキング にて
今後詳しくご紹介したいと思います!
私の秘境の旅ランキングの中でも、ナンバー1の旅と思っております!>

『 急げ! 暗雲が追いかけてくる!』

アグラ峠を過ぎると、最後の歩き。
ラクダは先に。人間は、しばし休憩。

こんな細い崖の道は、ラクダでは無理ですね。

もうひと踏ん張り、下でラクダが待っている!

この巨大なビルのような壁を過ぎると、もうすぐ終点。

ようやく到着。
2週間前に見送ってくれた牧民のお母さんが握手でお出迎え!

お茶をいただき、ホッと一息。 久しぶりに人に会いました!!

親方はじめ、ラクダ使いもホッと一息。安全な旅をありがとう!

さあ、今日はランクル(四輪駆動車)が迎えに来る日。 最後にもう一枚。
このはるか奥にK2があったんだな~。またこの眺めを見る時が来るのか?

さあ、久しぶりのランクル。やっぱりラクダより楽だ!

でも、まだまだお店らしきものは皆無。

やっと娑婆に戻ってきました!

今夜は食べて飲んで、あかすりもしよう!

長かった、遠かった、お尻が痛かった! でも行って良かった!!
~ さよならK2、そしてラクダたち、また会う日まで! ~