~ 天山山脈第二峰・ハンテングリ展望ヘリフライト⑯ ~


~中国シルクロード(新疆)より、陸路で国境を越え中央アジアのキルギスタンへ!
ロシア軍払下げのヘリコプターに乗り、一気に標高4200mのベースキャンプへ。
ハンテングリとは、地元の言葉で「天の王、血の山」という意味らしい。三角錐のような威容を誇る標高7010mのヒマラヤの雄姿を求めて、飛ぶ!
払下げヘリは大丈夫か? 天候は? 高山病は? 果たして見ることができるか!!
旅は中国シルクロード、天山の真珠・セリム湖から始まる! ~

ここは新疆ウイグル自治区の西のはずれ精河。カザフスタン国境を目指し走ります。
延々と続く直線道路。さすが大陸は広いです!

『 天山山脈の真珠 』、と呼ばれる青い青いセリム湖です。まさに広大!
7月は草原も緑一色に! 大自然の恵みを感じさせる風景です。

ひつじも人ものんびりと暮らしています!

放牧だけでなく、麦畑や野菜畑も見かけました。

中国最後の食事。イスラム式の料理。新疆名物シシカバブーが最高!
中央アジアは目の前です。

ここはキルギスタン。心なしか、道が悪くなったような。正面は天山山脈!

突如大渓谷があらわれる。チャリン川で作られたもの。

ヘリで天山山脈上空を飛んでおります! 、
一気に天山山脈第二番目の高峰・ハンテングリを目指しベースキャンプへ。
かつて玄奘三蔵(三蔵法師)もインドを目指して、このあたりを通ったとのこと。
こんなところを馬で行くとは、大変な苦労だったことでしょう。

天山山脈の雪山から流れ出した大氷河・イリニチェク氷河です! 壮大!

やはり空撮は迫力!
ヘリは、大体小窓がありますので、撮影好きにはたまりませんね!

左の山はポベータ(7439m)か? もしそうなら、天山山脈で一番高い山です!

幸せなことに、数人のロシア人客が北イリニチェクのベースキャンプで降りるとの事。おかげで我々もハンテングリ(7010m)の北壁を間近に満喫できました。 超ラッキー!
でも北壁には雪があまりないですね。それだけ峻嶮なんでしょうか。

延々と続くイリニチェク氷河。

再びヘリで、南イリニチェク氷河のベースキャンプに向かいます。

ついに到着! 4200mのイリニチェク氷河のベースキャンプ。
出迎えてくれたのは、天山山脈第二の高峰 ハンテングリ(7010m) !
まるで三角錐のような美しい形に、魅せられてしまいました!

イリニチェク氷河は、このポベータ峰などから流れ出したものらしいです。

我々を運んでくれたヘリは下界へと。
快晴なので、これから氷河ハイキングに行ってきます!

ハンテングリもほとんど雲の中。 早く出発しよう!

ベースキャンプのレストラン用のテント。
シャワーやサウナ、あと万一に備えお医者も滞在。
ビールやウオッカなど、お酒もある桃源郷のようなところ!(笑)

この山も形が良いですね~。ケルンと一緒に一枚!

延々と続く、壮大なイリニチェク氷河!

真夏(7月)のこととて、あちらこちらにこんなミニ氷河湖が見られます。

ハイキングを楽しむお客様(右側)。スケールの大きさがお分かりいただけますでしょうか?

縦位置でも一枚! フィルムが心配になってきます。。。

広大!

氷河の舌端から、解けた水が川のように流れております!

みんなで記念写真!
赤い服の娘(こ)がガイドのアルマさん、左2番目の方が山ガイドのサーシャさん。

大クレバス! サーシャさんの道案内がないと、、、。
転落したら一巻の終わりですね~。

彼、いいものを見せてくれると言うので、急なガレ場をよちよちと登っていきますと、、

珍しい高山植物が咲いておりました。
雪連とかボンボリトウヒレンの亜種のようです。
ちなみに現地の方は、「ソ・シュリア」 と呼ぶそうです!

葉っぱはこんな感じ。どなたか名前がお分かりでしたら、是非お知らせを!

こんな絶壁に咲いていました。 分かりますか?
赤い帽子の方を上にたどってみて下さい。

こんな花も。これもトウヒレンでしょうか。
誰もいない秘境の地にひっそりと咲いています。
なんとも けなげで愛しい限り!

花の写真も撮ったし、さあ、ベースキャンプに帰ろう。

帰りは別ルートで。かなり急な斜面をゆっくりと下ります。

氷河も近くで見ると、一つとして同じ形はありません!

たどり着くと、ハンテングリに雲が。
山頂が出ていたら、絶好の傘雲だったのに。。。

例の形の良い山。ヒマラヤヒダがすごい!

どんどん雲が出てきました。

いや~な感じの黒雲も。。。

反対側もこんな状況。

そしてなんと急激に天気回復。
おまけに天山山脈最高峰のポベータ峰に日が当たり出しました!

こんなに素晴らしい夕景が!!

ハンテングリも 夕陽であかね色に! まさに天の配剤。 ありがとう!

感謝の声が伝わったのか、最高峰ポベータも黄金色に染まってくれました!!!!

ショーは終わり、ついに落日。
数十分の自然の大スペクタクルでした。 合掌礼拝!
翌日は再びヘリで下山の日。 でももう大満足! おやすみなさい。
<ところが翌朝から大吹雪!何も見えなくなりヘリは飛べず。
気温も氷点下5度くらいまで下がり、ひたすらテントでウオッカを飲む1日に。
果たして生きて下山できるか!??? >
(注:この写真、下山した日の朝に撮った可能性が高いです。すみません。)

翌朝起きると、晴天! 右側から山に日が当たり出しました!

ハンテングリにも雲一つありません! まさに山の天候は猫の目だな~ !

ヘリも問題なし! フィルムも惜しくない!

全景

ハンテングリにもどんどん日が当たってきます! (右が東)

ついに全体に日が当たり出しました!

最後に記念写真をもう一枚!

ポベータ方面も快晴! まさに蒼天!

天山山脈最高峰・ポベータの山頂!

形の良い山も群青の蒼天に映えております!

ハンテングリ山頂。ちょっとピンが甘かったのが残念!

ポベータ山頂。

ガイドのアルマさんと! 二人ともヘリが飛ぶと聞いてほっと一息!
(結局1日遅れの下山。弊社では必ず予備日を設けております。ご安心を!)

雲一つ無い蒼天!
でも、もう誰もハンテングリを見ていない! 「 ヘリはまだ来んね~?」

ヘリも飛び、無事に下山。 下界の緑の草原を見ると和みますね~。

キルギス族の家、ユルト。 モンゴルではゲル、新疆(中国)ではパオと呼ばれています。左の骨組みのは、今建てている途中のようです。
草を求めて移動するには便利な家ですね!

毎日このひつじを追って、一生が終わるのでしょうか。
草のない冬はどうしてるんだろう?

これから天山山脈の国境(キルギスタン/中国)に向かいます。(車窓より)

国境手前。もうすぐキルギスタンともお別れ。。

ここがキルギスタンと中国国境のトルガルト峠(3752m)です!
髪の長い娘(こ)はカシュガルから迎えに来てくれたガイド・アミナさん、赤い服はここまで送ってくれたキルギスタンのガイド・ノリヤさん。美女2人と一緒に記念写真!

カシュガルのウイグル族。

家族で仲良く おくつろぎタイム!
この頃(2000年)は、中国もまだまだ自由で良い時代でしたが。。。。

莫爾仏塔の前で記念写真

カシュガル最後の食事。アミナの姪っ子も飛び入り参加!

カシュガルを離れる国内線より。ここを全て徒歩や馬で行くとすると。。。
昔の人は 「旅する事」 自体が冒険だったんですね~。
以上、天山山脈第二の高峰・ハンテングリ展望ヘリフライト でした!
~ さよなら天山、また会う日まで! ~